他人の子育てが良く見えて、自分の子育てがダメなもの、自分がダメな親に思えてしまう。
そんなことはありませんか?

比べても仕方ないのは分かってるんだけど…
それでも気がつくと、いつの間にか、自分と他人の子育てを比べて、落ち込んでしまうんですよね。
自分一人で完結することなら、自分と他人を比べても、落ち込んでも、それはそれでいいのかもしれません。
でも、子育ての悩みは、子どもとの関わりに影響することもしばしば。自分の子育てに自信をなくしているときは、いろんなことに迷ってしまいます。
「こういうときは、子供になんて声をかけたらいいのだろう?」
「私の接し方は、これでいいのかな?」
「私は、何を選んで子供に与えたらいいのだろう?」
「これであってるの? 間違ってるの?」
答えが出なくても、子育てに休みはありません。子どもとは関わり続けなければなりません。悩んでいる間にも、落ち込んでいる間にも、子供は、
「おかあさん!」
とやってきて、
「これやって!」
「これ、こんなになっちゃった(泣)」
「あのねー、学校でねー」
さまざまに関わりを求めて動き回ります。ゆっくり考えるヒマもないまま、モヤモヤしたまま、次々にいろんなことで相手をしたり世話をしたり。
終いにはイライラして、子供に怒ってしまい、また後悔して…の悪循環。
自分の子育てと他人の子育てを比べてしまう悩みについて、どうすればいいのか、ネットで調べてみると、
- 比較する場合は、適切な比較相手を選ぶ
- 比較のポイントを絞る
- 自分に優しくする
などの方法が出てきました。
「なるほどー」とも思うのですが、う〜ん。なんかしっくりコナイ…。
他人と自分を比べようとして比べているわけではなくて、気がついたら比べてしまっているから困るんですよね。
知りたいのは、「どうしたら自分と他人の子育てを比べて落ち込まないか?」ってことなんですよね。
そこで、自分と他人の子育てを比べて、落ち込まない方法について、考えてみたいと思います。
無意識に比べてしまうのは”認知バイアス”によるもの
自分の子育てと他人の子育てを比べてしまうこと自体は、いつの間にか始まっています。ほぼ無意識! 気がついたときには、すでに落ち込んでいます。



ほぼ自動で落ち込んじゃうなんて、どうすりゃいいん…
他人と自分を無意識に比べてしまう、この流れを調べてみたところ、ある認知バイアスが関係していることがわかりました。
認知バイアスとは?
人間が、自分の思考や判断に影響を与える、認知の偏りのこと。
人が現実を解釈するときに、自分の個人的な価値観や信念、経験、感情によって、判断を歪められたり、誤解してしまったりするということです。
認知バイアスは、無意識に行われることが多いです。
この場合、関係しているのは「社会比較バイアス」というものです。
社会比較バイアス
無意識に自分と他人を比較してしまう認知バイアス。
人が自己評価や自己認識に必要な情報として、周囲の人々と自分の違いを見つけるために行います。
一方で、自己評価に歪みを生じさせることがあり、過剰に行われることで、自己否定や自己肯定感の低下にもつながることがあります。
社会比較バイアスによる認知の流れとしては、
- 他人を認識する
- 自分と比べる
- 自分の違いを認識する
といった感じ。
落ち込むときの思考パターン
自分と他人の子育てを比べて落ち込んでしまうパターンに当てはめて、もう少し具体的に流れをみると、
- 他人の子育てを認識する
- 自分の子育てと比べる
- 自分の子育てのダメなところを認識する
- 落ち込む
こんな感じ。手順の③に違いがあり、流れるように④で落ち込みます。



落ち込みたくないんだけど!
落ち込まないためには、この流れをどうしたらいいか? ってことです。
本来、自分と他人を比較することは、全てが悪いわけではないはずなんです。自分にとって自信になる違いである可能性もあるはずなので。
ポジティブな人だったら、
「私の子育てって、けっこういいかも?」
と、ポジティブに解釈したりする可能性があるわけです。
ポイントは、ネガティブに捉えないためにはどうしたらいいか? というところ。
手順③の「自分の子育てのダメな部分を認識する」というところで、ネガティブ方向に向かわなければ、④の「落ち込む」にもいかずに済みそうです。
無理にポジティブにならなくても、せめてニュートラルに捉えるためにはどうしたらいいのでしょうか?
”気付くこと”で流れが変わる
思考がネガティブな方向に転がっていくのを食い止めるにはどうすればいいか?
それは「気付くこと」です。
「は! 今比べてた」
「は! 今ネガティブになってた」
「は! 今自分のダメなところばっかり考えてた」
こんな感じに、気付くことが大切なんです。
実は、人の思考は、自然に浮かび上がってくるものがほとんどです。自分では、「自分で考え、自分で判断している」「自分で決めて行動している」と思っているかもしれませんが、無意識の中から浮かび上がってくる思考に、自分の判断や行動を左右されていることも多いのです。
だから「気付くこと」が大切です。気付きさえすれば、思考を立て直すことができます。
立て直し方は、例えば、
- ただの違いとして受け止める(ダメだと決めつけない)
- 自分の子育てのいいところを探してみる
- 比較相手との違いに注目する(相手には〇〇があって、私にはないんだから仕方ない!)
- 開き直る(!)
など。こんな感じに、ネガティブな違いではない可能性を探るのです。



絶対、ダメなところばかりじゃないはず!
参考:適切に自分と他人の子育てを比べる方法と注意点
自分の思考がネガティブな方向に流されるのに気付き、ニュートラルに、ポジティブに捉えることができるようになったら、ここでやっと、自分と他人の子育ての比べ方について考えることができます。
気付く前に比べると、どんな違いでもネガティブに捉えてしまっていたかもしれませんが、気付くことができた後なら、自分と他人の子育てを、適切に比較し、必要に応じて改善していけるはずです。
そのことをしっかりと念頭においた上で、2つのパターンを見ていきましょう。
教育に関して比較する場合
子供の家庭勉強や習い事など、教育に関連することが気になる場合、他の人はどうしているのかな? と気になることがありますよね。
適切な比較相手を選ぶことで、適切な比較をすることができます。適切な比較相手としては、例えば、
- 同じ年齢や学年の子供を持つ親、家庭
- 同じ教育方針を持つ親・家庭
- 似たような経済状況の家庭
が挙げられます。
また、比較の際には、自分が何を知りたいのかを明確にして、ポイントを押さえて比較しましょう。例えば、
- 子供が興味を持ちやすいか
- 子供の性格や合っているか
- 子供が学びやすい環境かどうか
- 子供へのフォローの仕方
- 費用や時間に無理がないか
などが挙げられます。
ただ、過剰な比較にならないようにすることも必要です。そのために、
- 比較する前に、自分は子供に対して、どうしてあげたいと思っているのかを考える
- 自分の子供とよその子供に、性格や能力、興味に違いがあることを忘れない
- 自分や自分の家庭の状況と、他の親・家庭の状況に違いがあることを忘れない
- 過剰な競争心を持たないこと
- 見ている情報、聞いている情報に偏りがないかを確認する
などに注意するといいでしょう。
もちろん、比較によって、自分が不安になったり、自己否定しそうになったら、比較をやめることも大切です。
子育てのストレスの対処法について比較する場合
子育ては休みなく続きますし、親の思うようにならないこともたくさんあるので、ストレスを抱えがちです。そんなとき、「他の親は、どんなふうにストレスに対処しているんだろう?」と気になることがありますよね。
子育てのストレスの対処法について比較する場合は、比較相手として、
- 同じ年齢の子供を持つ親
- 同じ職場で働く親
- 子供の性質が似ている親
- 家庭の状況が似ている親
- 自分と性格が似ている親
がいいのではないかと思います。
比較のポイントとしては、
- 子供やパートナー、家族とのコミュニケーションの取り方
- 休息の取り方
- うまくいかないときの気持ちの持ち方
などに焦点を当てるといいでしょう。
子育てについて、似たような問題を抱えている親なら、気持ちや課題を共有することで、心強く感じることができるかもしれません。
比較するときには、ただ比較するのではなく、自分がどんな子育てを目指しているのか、子育てにおいて自分が何を大切にしたいと思っているのか、を明確にしておくことも大切です。
ただ、過剰な比較になり、自分自身を責めることになっては、本末転倒です。過剰な比較にしないためには、
- 全てを比較しないこと
- 自分の良いところに着目すること
なども大切です。
子育ての比較における注意点
本来、自分と他人の子育てを比べることは、適切に行えば、より良い子育ての方法を見つけていくための有効な手段となります。
しかし、”自分に関することを誰かと比較する”という行為は、油断すると、ついつい過剰になってしまいがちです。過剰になることで、
- 自分の子育てに対する自信を失う
- 子供に対する教育が過剰になる可能性がある
といったリスクがあります。どちらも、影響を受けるのは子供です。
初めは、子育てを比べているつもりでも、いつの間にか、自分の子供とよその子供を比べて、
「私の子は、アレもできないし、コレもできない…」
と、ネガティブに考えてしまうことがあります。それはそれで、親が子育てについて責任をもって、真剣に取り組んでいるということの現れなのかもしれません。それでも、できないことに執着して子育てをすることは、子供にとって辛い経験を強いる可能性があります。
子供にはそれぞれ、成長のタイミングや性格、個性があります。大切なのは、その子に合った方法で接し、成長を促すことです。その際、愛情をもったコミュニケーションが重要なことは言うまでもありません。
自分と他人の子育てを比較する際には、「自分が今、何を比較しているのか?」を常に意識し、自分自身や自分の子供にとって、ネガティブなものにならないように気を付けることが大切です。
そんなときにも、「気付き」が大切です。気付くことで、思考がネガティブになることや過剰になってしまうのを防ぐことができます。
さいごに
自分と他人を比較してしまうことは仕方ないです。認知バイアスによるもので、人は、他人との比較によって、自分の位置や強み、改善点を見つけるのです。この認知機能は、そのための機能なんです。本来は悪い機能ではないのです。
しかし、気をつけないと、自分にとっても子供にとっても、ネガティブなものになる可能性があります。
適度に比較し、自分の子育てのいい部分を見つけながら、改善点を見つけて、子どもとの関わりをより良いものにしていく。
そのために、最も大切なのは、「気付き」なのです。
気付きやすい自分になるにはどうしたらいいか?というと、普段から、自分を客観的に観察する習慣を持つことです。
マインドフルネスなどは、まさにそのための方法と言えます。興味のある方は、ぜひやってみてくださいね。










